しま はちねこの本棚

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光る君へ第二十八話「一帝二后」感想

夜もすがら

契りしことを 忘れずは

こひむ涙の 色ぞ ゆかしき

 

「いつまでも一緒にいたあなたがわたしのことを忘れないと言うなら、私がいなくなったあとで恋しく思って流す涙の色を見てみたい。」

中宮定子

 

中宮定子、二十八話にて身罷られました。

中関白家の存続にかかる重圧を感じながらも、最後まで凛とした女性像でありつづけられました。

 

清少納言が執筆した枕草子から見える中宮定子は、知的で臆さない余裕のある女性です。

ただ、辞世の句がこうだったことを見るとやはり寂しさを抱えており、年下の帝にもっと甘えたい部分もあったのやもしれないなと切なくなりました。

兄たちはあんな感じで頼れるかと言われると心許ないし……対等な立場で話せる人が、本当に少なかったのですよね。

そんな中で清少納言の存在は、いかに大きかったことでしょう。

 

ファーストサマーウイカさん演じる清少納言の泣き腫らした目元が痛々しく、定子と清少納言の主従関係の深さが見て取れました。

いつまでも、いつまでも。

二人の命が絶えた1000年経っても、その姿は決して悲劇のお姫様ではなく、美しいままで現代に語り継がれています。

 

それに引き換え伊周は……定子の死を道長批判の道具にしているようで、その涙……本当はどんな意味?と疑ってしまいました。伊周に関してはもう狼少年と思ってしまっています。

 

そもそも私が清少納言紫式部に興味を持ち始めたのは、

 

超訳百人一首 うた恋い。

 

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を見てからです。

アニメ化を期に購入した覚えがあります。

 

紫式部清少納言が登場するのは、第3巻です。

 

 

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感想(0件)

3巻から読み始めても全く問題ありませんので、3巻だけでも是非。

どちらかというと清少納言藤原行成をメインにした話の進み方ですので、光る君へを別視点で見ているようで解像度が上がると思います。

 

表紙のいと雅なこと。

内容は……本当に超訳です(笑)

現代の価値観を盛り込んで描いてくれているので、我々にも想像しやすく当時の情景が浮かんでくるようです。

そうして読む和歌とその現代語訳。

1000年残り続ける理由があるなと思う歌ばかりです。日本人の根底にある価値観は、深いところでは変わらないから共感できるのだと思い知らされます。

 

あとは何と言ってもこの本、絵が上手い。イラスト的な上手さです。構図や配色、角度の描き方の上手さは鳥山明氏が多くの人の心を掴んだ絵と、系統は違えど似た魅力があると個人の感想では思います。

 

大河ドラマ 光る君へ は、いよいよ名作 源氏物語が登場しそうです。

道長とまひろ、死から命の誕生を二人で分かちあったこれまでの経験から、源氏物語の登場人物をどう描くのか大変興味深く思います。

すべての出来事は源氏物語を書くための布石だったのでしょう。

描き方としては、劇中劇のようになるのでしょうか?でも紫式部のドラマであって、源氏物語のドラマではないですし……。

気になります。

まひろの前にまた百舌彦も登場しそうですし、来週が楽しみです。

 

それでは次回の記事でまた。


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しま はちねこ。